撮像センサー

さて、撮像センサーです。
現在の撮像センサーとしてはCCDやCMOSがあります。私の個人的な感触では、最近はCMOSセンサーの方が勢いが出てきているような気がします。CCDに比較してノイズの問題や受光面積の問題などありましたが、かなり改善されています。
話をちょっと戻して、レンズで集められた光は撮像センサーに集まります。センサーではその光を電気に変える(光電変換)素子が並んでいて、光の当たり具合によって、電荷を蓄えます。たくさんあたればたくさん蓄えます。全然光が入らない(真っ暗)な状態は黒に相当します。実際はやや電荷は溜まるので、センサー出力後に、その分を差し引いて黒補正を行います。また、光が入りすぎてもあふれるので真っ白にとんでしまいます。光に対するセンサーの反応曲線、ダイナミックレンジを参考に入光を制御することになります。
さて、前の段落で黒とか白とか言いましたが、センサーで光から色を取り出さないとカラー画像はできません。そのために、センサーの受光素子にカラーフィルターを付けます。多いのは赤と青と緑のフィルターを付けたものです。横方向に赤緑赤緑赤緑と順に並べます。そしてその上下に赤の下(上)に緑、緑の下(上)に青という具合に、緑青緑青緑青とならべて、市松模様を作ります。2x2の受光素子を取り出すと、フィルターは赤緑の下に緑青となります。この一つ一つの受光素子出力を画素といいますが、2x2に緑2画素と赤1画素、青1画素になります。これをBayer(ベイヤー)配列と言い、市場にある、約80%の素子がベイヤー配列です。これを左に45度傾けたような配列をもつものをハニカム配列と言い、富士フィルム社が考えたものですが、そこから、受光素子数の約1.8倍の画素を計算で生成します。ちょっと絵が無いとわかりずらいので、そのうち追加します。
さて、この時点での画素は、1画素がそれぞれ赤と青と緑の画素です。おのおの9-12ビットの階調を持っています。これを1画素で、赤・緑・青(RGB)の値を持つようにデータ処理を行う部分が、アナログで言う「現像」処理にあたります。1画素がたとえば、12ビットの赤だったのが、「現像処理」後には24ビットのRBGを持つ画素になります。すごい。ここで、「画像」が作られるのです。俗に「絵作り」とよばれて、各社でことなる画像の特徴があるのはこの処理が異なるためです。「絵作り」(現像処理)に関しては、次回にします。
センサーは大きいと光をたくさん受けれるので、きれいな画像になります。デジタル1眼などでは大きなセンサーを使っていますね。また、カメラの仕様でセンサーの大きさが書いてあるのはそれを参考にしてもらうためです。もちろん、受光素子数(画素数)の数が多いと一個あたりの光のあたる面積が小さいので性能が悪くなります。大きさと画素数での判断が必要ですね。ではまた。